どんなことに気をつけてクラス替えをしているか分かるよ!
・教員になる!
・教員を目指している!
・クラス替えってどうやってるのか興味がある!
単級(1クラスだけ)の学校以外はクラス替えがあります。
昔は2年単位でのクラス替えが一般的でしたが、最近は1年単位でのクラスが多いですね。
毎年クラス替えをするのは大変です。
ただ、クラスがうまくいってない場合、2年間はかなり長いです。
クラスがうまくいく、いかないかは、教員と子どもたち、教員と保護者の相性も大きく関係します。
学級崩壊が話題になったり、学校への要求が年々高くなったりしている近年、1年単位でのクラス替えが主流になるわけですね💦
クラス替え(学級編成)は、教員の年度末の仕事の中でも大きな仕事のひとつです。
2月末〜3月の仕事の計画の中に【学級編成会議】という名前で入ってきます。
クラス替え(学級編成)の流れ
- 各クラス、担任が児童の特徴を表に入力する。(学習面、生活面、持病、性格、人間関係など)
- 児童の特徴の一覧表と個票を準備する。
- 各クラスの児童を、次学年のクラス数に分ける。
- 各クラスで分けたものを、学年で合わせる。
- 調整をする。
- 管理職や関わった先生に学級編成の意図を説明する。
- 新しい担任に引き継ぐ。
人間関係
学級編成で1番重視するのは、人間関係です。
関係がよくないのが分かっているのに、同じクラスにする必要ないですからね。
ただ、クラス数が多ければ分けるのは比較的楽ですが、2クラスしかないと大変です。
Aさん、Bさん、Cさんの3人の関係がよくないとしましょう。
AさんとBさんを離しても、Cさんはどちらかと一緒になってしまいますよね。
その他の子たちとの兼ね合いもあるので、どのパターンが最善なのかを考える必要があります。
逆に、DさんはEさんが同じクラスにいた方が安心する場合は、同じクラスにするというパターンもあります。
子どもたちのことをよく理解ているつもりでも、いざ同じクラスになると
「あの子とあの子がくっつくか〜!」
と、思わぬ化学変化を起こすこともあります。
人を扱う仕事の難しさと言えますね💦
課題を抱えている子
ここでいう課題を抱えている子とは、
- 反抗的
- 行動が自分勝手(教室からの離脱、学校から出てしまうなど)
- 暴力的
- 物を隠す、盗んだ過去がある
- 虐待を受けている(受けていた) など
児童指導が大変な(荒れた)学校では、学級編成がものすごく大変です。
課題を抱えている子が多ければ、何人かは同じクラスになってしまいます。
どの組み合わせが1番影響が少ないかを考えなければいけません。
少しでも分散させることができればいいんですけどね…!
暴力的な子や教室を飛び出してしまう子がクラスに何人もいたら、授業どころではなくなってしまいますよね…💦
やっぱり、課題を抱える子がいると、相当な学級経営力が求められます。
1人の教員やクラスに、負担がかかりすぎないように配慮しなければいけません。
また、父親(母親)から虐待を受けている子や、その経験がある子は男の先生(女の先生)は避けるなどの工夫も必要です。
その子によって、男の先生の方がいいのか、女の先生の方がいいのか…
そんなことも考えながら学級編成します。
発達障害・グレーゾーン
子どもたちの中には、発達障害を抱えている子がいます。
通院している子、服薬している子、診断は出てないけれど発達障害がありそうな子(グレーゾーン)…さまざまです。
通院していたり、服薬していたりする場合もそれなりの配慮が必要ですが、グレーゾーンの子の扱いも難しいです。(保護者が認めていない場合が多いからです)
配慮や支援が必要な子がクラスに多いとやはり大変です。
立ち歩いたり、急に大きいこえを出したり、怒ったり…。
ほっとくわけにはいかないし、周りの子たちへの対応も必要になりますからね。
本人も苦しんでいる場合もあるので、担任が根気よく対応することが大切です。
発達障害を抱えている子も含めて、素敵な学級を作りたいですよね✨
学習
学級編成は学習面も参考にします。
とは言え、人間関係や行動面の方が比重が大きいのが実際のところです。
落ち着いた学校や学年、配慮が必要な子が少ない学校は、学習面に比重を置いて学級編成する場合もあるでしょう。
学校や学年の様子によって、学級編成で何を優先させるかも変わってきます。
保護者
対応が難しい保護者っています…
クレーマーがクラスに何人もいたら、担任は精神的に参ってしまいます。
クレーマーはクラスを分散させるのが基本ですね。
保護者同士のトラブルがある場合も考慮します。
同じクラスになったら、みんな不幸ですからね…
子どもたちのことを考えるだけでも大変なのに、保護者まで配慮しなければいけないのは本当に勘弁して欲しいです💦
食物アレルギー
食物アレルギーがある子がいると、細かい気配りが必要です。
給食、遠足や校外学習でのお弁当やおやつ、調理実習、生活科、総合的な学習の時間…
何かを口にするときには、細心の注意を払わなければいけません。
食物アレルギーと言っても、軽度から重度まであります。
乳製品の子がいれば、カニやナッツ類の子もいます。
以前、私のクラスではないですが、牛乳を触ってもいけないというアレルギーの子がいました。
学校では、牛乳パックを洗うという作業があるので、給食の時間だけでなく掃除の時間も相当な配慮が必要ということでした。
なるべくなら、クラスに何人も食物アレルギーの子がいる状態は避けたいですね。
命に関わることですから…💦
初任者?ベテラン?
学級編成をする頃は、だいたい次年度の人事が決まっています。
誰にどのクラスを受け持ってもらうか、なんとなく考慮しながら学級編成をします。
例えば、初任者がいる場合は、ある程度負担の軽いクラスを。
ベテランで学級経営が上手な先生には、指導力を発揮してもらえるクラスを(💦)
どうしてもそうなってしまうんですよね。
初任者は初任者研修でクラスをあけることも多いですし、1年目から苦労ばかりじゃ辛すぎますもんね…!
「○さんと離して欲しい」
2月くらいになると、
「○さんとはクラスを離して欲しい」
と、保護者から言われることがあります。
もちろん、
「はい!喜んで!」
とは言えません。
上で書いてきたように、学級編成は気をつけなければいけないことがたくさんあるからです。
ただ、「○さんとはクラスを離して欲しい」という申し出を全く無視することはできません。
状況が許せば、離すしかないです。
社会に出たらいろんな人と一緒にやってかなきゃいけないんだから…とも思いますけど💦
まとめ
クラス替え(学級編成)で気をつけること
- 人間関係
- 課題を抱えている子
- 発達障害・グレーゾーン
- 学習
- 保護者
- 食物アレルギー
- 初任者?ベテラン?
- 「○さんと離して欲しい」
子どもたちを理解して、なんとかいい状態にクラスを分けるって、本当に難しいことです。
何回も見直して、調整して、
「あれ?結局最初と同じじゃない?」
なんてこともよくあります…💦
実際はフタを開けてみないと分からないって部分が大きいですしね。
子どもたちも成長するので、ものすごく大変と思われていた子が、むしろクラスのリーダー的な存在になってくれるなんてこともあります✨
担任の指導力が大きく影響することもあるので、クラス分けがうまくいくか、いかないかだけで
⭕️いいクラス
❌よくないクラス
とも言い切れないです。
深いですよね……👀