【6年生担任が大変な理由】
・「最高学年」というプレッシャー
・児童会の担当になる可能性が高い
・特別活動主任になる可能性が高い
修学旅行がある
- 修学旅行のための莫大な仕事が待っている
- 事前指導から旅行当日、振り返りまでがその後の学年経営・学級経営に大きな影響が出る
- 修学旅行中はほとんど寝られない
- 下見も大きな負担に
修学旅行の引率は、6年生担任になったら避けられません。
計画から下見、旅行会社との打ち合わせ、しおりの作成や子どもたちへの事前指導…莫大な仕事量が待っています。
ただの旅行ではなく、教育的意義をもった旅行にしなければいけないので大変です。
「この活動では○○をめあてに…」
「○○な部分を成長させたいから…」
など、いちいち活動の意味をもたせなきゃいけないんですよね。
そして、さらに大変なのが、実行委員や係を動かして、
「自分たちで修学旅行を作り上げたんだ!」
という実感を子どもたちに味わせなきゃいけないことです。
6年生とはいえ、そこは小学生。
教員の仕掛けと、入念な事前準備が必要です😓
子どもたちの部屋決めやグループ決めでは、揉めることがよくあります。
修学旅行の事前準備から本番、振り返りまで、その後の学級経営にも響いてくるので
「まあ、無事に帰ってくればいいっか〜」
とはいかないのが苦しいところなんです。
自分に全部返ってきますからね…💦
修学旅行中は、睡眠時間も極端に短くなります。
夜尿症の子がいれば夜中に起こし、トイレに連れていかなければならない。
見回りにも行かなければいけない。
トラブルが起きて、子どもが部屋にSOSを求めにくることも…
熱を出して病院に…なんてこともありました💦
私のいた自治体は、当時は修学旅行が2泊3日でした。
学校によっても違いますが、6月に修学旅行がある場合、4月下旬の土日に泊まりで下見がありましたね。
自治体独自の行事がある
- ひとつの行事が増えるだけで信じられないような仕事量になる
- 行事は多すぎると教員にも子どもたちにも負担になる
これも自治体によって様々ですが、
6年生には他の学年にはない、市町村独自の行事があることが多いです。
例えば、「市の体育大会」や「市長と語る会」など…
学校の運動会が終わってホッとひと息…
そんな暇がないタイミングで市の体育大会に向けての準備が始まります。
体育大会に参加して、
「はい、おしまい!」
ならまだいいのですが、朝練をやったり、中学校の陸上部を呼んで練習したり…
バスの手配をするために旅行会社と打ち合わせをしたり、保護者向けに持ち物のお知らせを作ったり…
終わったら終わったで記録が送られてきて、個人票に記入してひとりひとりに渡したり…
体育大会があるだけで、仕事が山のように振ってくるんですよ💦
行事があるとそこに向けてのモチベーションを高める必要もあり、なんとなく落ち着かない日々を送ります。
行事はたくさんのメリットもありますが、多すぎると教員にも子どもたちにとっても負担になりますね…
受験する児童の調査書を書く仕事がある
- 毎年やる仕事じゃないので毎年「分からない」から始まる。→結構な手間
これも他の学年にはない仕事ですよね…!
受験をする子が多い学校、学年だと大変です。
受験する学校によっても書式が違うし、毎年やる仕事じゃないので、毎回初心者気分で書かなきゃいけません。
分かりづらい書類だと、学校に問い合わせて書き方を聞くことも…結構な手間です。
中には合否の結果で明らかに態度を変えてくる保護者もいました。
卒業アルバム・文集がある
- 間違えがあってはいけない
- 管理職や他の職員にも気を使う
- 添削から集金まで細かい作業ばかりで神経を使う
これ、めちゃくちゃ大変です!
作文の添削から写真の確認、誤字がないか、
写真にみんながだいたい平等に写っているのか…
集金作業もありますね。
私のいた学校では、校長が作文を最後に確認をしていました。
その子の文章能力を知らないであーだこーだ赤を入れるもんだから、
ほんっと迷惑以外何者でもありませんでした。
その子らしさが出てもいいじゃないですか。
それを許してもらえない。
卒業アルバムや文集も、実行委員を動かして子どもたちに作業させる部分もあります。
ただ、結局最後は教員が責任をもって確認しなければいけません。
管理職やその他の職員に書いてもらう原稿があるのですが、
「頼みに来た実行委員の態度がなってない💢」
と、管理職や他の職員から6年担任に指導が入ることも…
と、ストレスは溜まる一方💢
卒業アルバムは残る物。
名前が間違っていたり、写真が入ってなかったりしたら大問題ですからね…
これまた神経使う仕事です…💦
卒業式がある
- 6年生に全職員が関わる行事なので気を遣う
- 袴を履かなきゃいけない空気感(出費も)
やっと最後まで来ました…😅
6年担任にとって、最後で最大の仕事。
それが卒業式です。
6年間の集大成をいい形で経験させてあげたいですからね…✨
子どもたちにとって「素晴らしい卒業式」になるのが1番なんだけど、そこがなかなか難しい…
学校の面子や管理職の面子、保護者の目…
形にこだわるもんだから、練習が大人の気持ちばかりが先行して子どもたちにとって苦痛なものになる…
本末転倒ですよね💦
これは私のいた学校だけでなく、多くの学校がそうなんだと思います。
やたら「起立!礼!」の練習をしますよね。
座っているときの姿勢とか…
卒業式に向けては全ての職員が関わるので、6年担任としては周りへの気配りを忘れずに立ち振る舞わなければなりません。
気を使いますよね。
そして、女性教師の「袴問題」…
絶対に袴を履かなければいけないわけではないですが、今の学校はまだまだ袴を履く女性教師が圧倒的に多いです。
持ち上がりの学年で、ある程度保護者との関係ができあがっていると
「先生の袴姿も楽しみにしています!」
なんて言われることも結構ありました…😅
もちろん、袴手当てなんて出るわけもなく、結構な出費です。
(1番苦労した人が、出費もあるなんて…)
卒業式はおめでたいことなのでなかなか口に出せませんが、冷静に考えたらおかしいですよね💦
袴にしなきゃいいことなんですけどね…!
なかなかそれが難しいんです…!
まとめ
今回は3回に渡って「6年生担任が大変な理由」をご紹介しました。
初任校の大好きだった先生に、
「6年生の担任は本当に大変だけど、心が通じ合ったときにはそれはそれは楽しく素晴らしい毎日になるのよ」
と、言われたことがあります。
私はそのときは6年生の担任をしたことがなかったので、
「そうなんだ〜🤔」
としか思いませんでしたが、今ではその言葉に大きくうなづくことができます。
今の学校現場は、小さなお子さんがいる先生や、その他の家庭の事情などで
6年生の担任になる人が限られている現状があります。
誰もが受け持つことができない仕事量っていうこと自体がおかしいです。
学校現場の仕事の精選、職場環境の改善、人材の確保を切に願います。
そして、職員室のみんながそれぞれの仕事の大変さを認め、支え合わないといけないと思います。